任意売却という言葉をご存知でしょうか。その仕組みを知ると、なにかの債務を負った場合には、有用な手段であることが理解できることでしょう。しかし、任意売却は、最後の手段となりえますので、その点で、必要な情報を学ぶことにしましょう。あなたは、任意売却について、どんなことをご存知でしょうか。
ほとんどの方が住宅購入の際に利用する住宅ローンですが、昨今の景気悪化などで「契約した時点では支払えると思っていたのに、リストラや収入減で支払いが厳しくなった」「延滞してしまった」とお困りの方、まだ任意売却という手段があります。こちらではその任意売却について解説していきます。
任意売却には多くのメリットがあります。まず何よりも大きなメリットは「残債務(不動産を売却しても返済できなかったローン)の支払いについて、債権者と協議し返済可能な額を決めることができること」です。そのほかにも「費用を払わなくてよい」「一般の不動産売買と同じ方法で売却できる」「引越し費用などがもらえることがある」「条件によっては、今まで通り住み続けることが可能」などがあげられます。
普通の不動産売買と同様、売買のための書類を用意する等の手間がかかることや、購入希望者が家を見に来る等といったことなどがありますが、任意売却のデメリットはメリットに比べそう多くはありません。最大のデメリットは、任意売却は住宅ローンの滞納・延滞(3か月以上)が生じて初めて認めてもらえる性質をもっているので、必然的に金融機関のブラックリストに載ってしまい、最高で7年間は融資利用できないことです。
不動産仲介手数料・司法書士などに支払う経費など任意売却の費用は、原則として債権者が売却代金の中から支払います。債務者は原則として費用を負担することはありませんが、業者の中には売買価格の1割を報酬として請求するところもあります。また、住民票や印鑑証明書といった債務者自らが用意する必要のある書類の発行費用などについては自己負担となることがありますので、依頼するさいは確認をしっかりしましょう。
結論からいって、不動産業を営んでいる方でもない限り「個人で任意売却を行う」というのは無理でしょう。不動産の売却には「売買契約書の作成」「不動産の売り出し」など、様々な手間がかかります。その上債権者との合意に向けた話し合い(債権者との連絡は平日の営業時間内)・任意売却に必要な書類の作成・売却金決済のときの同席、残債務の返還条件など、しなければならないことが多岐にわたるからです。
法律に基づき「債権の管理回収業務を受託し手数料を得る」「債権を買取り、その上で担保不動産を処分する」といった業務を行う会社をサービサーといいます。債権回収は弁護士の独占業務でしたが、債権管理回収業に関する特別措置法が1999年に施行されてより、金銭債権の種類を限定されているものの「5億円以上の資本・取締役に弁護士が1名以上」「暴力団の影響下にない」民間企業も参入できるようになりました。
債権回収は弁護士の仕事でもあるので、弁護士や司法書士に任意売却を委託する方法もあります。ただ、弁護士・司法書士は不動産売買の専門家ではないので、その事務所と懇意の不動産業者・または任意売却を取り扱う不動産業者に業務を委託することになります。何よりの違いは「弁護士の仕事は債務者との債務免除交渉」であり「不動産の高額売却」ではないという点です。
任意売却をしたいとお考えであれば、なるべく早くサービサーまたは弁護士に相談しましょう。競売決定通知が来てからでも任意で物件を売却することは可能ですが、入札までの期間が短いうえに債権者が任意売却を認めない場合が大変多いため、実際に任意売却を行えないことが多いものです。最低でも競売決定通知を受け取る前に決断することが大切です。
景気低迷による不良債権の増加の問題と、それに伴って債権回収を急ぐ動きが債権者側にあるせいか、最近は競売を申し立てられてから入札までの期間が短くなってきています。3年ほど前までは競売の申し立てがあってから入札まで半年ほどの期間があったのですが、最近は申し立てから入札まで4カ月程度というケースも珍しくなくなってきました。
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